梅雨明けが宣言された7月20日の金曜日に第3回になる奈良高専でのイベントが 行われました。 当日は参加者22名と盛況で、 東京から3名、名古屋から5名とこれまでになく遠方からの参加者が多かったです。 また、後述の理由からはじめてお目にかかる人もたくさんおられました。
水曜日(7/17)に会場のお世話をいただいた奈良高専の本間先生に私の 職場まで来ていただき、会場の準備を行いました。 前回のイベントなどで利用していたFreeBSD ルータで単純に動くだろうと 思っていたのですが、リモートから4.5Rから4.6Rにあげ、 立ち上がらないという嫌な状況で現地に入りました。 ata回りのトラブルで、いろいろ試したのですが駄目だったため、 急遽別のマシンで設定をはじめました。 4.5Rが入っていたそのマシンを4.6Rにあげる作業だけで、 3:00までかかってしまい、 フラフラになりながら徒歩で帰宅しました。
プログラム [1] 的には希望者があればインストール大会となっていたのですが、 希望者がいなかったため、相変わらずのまったりタイムとなりました。 前半は私は必死でルータの設定に奔走しましたが、 ipfwに負けて断念しました。 ただし、会場となった演習室の環境が既にNATを使ってほとんどオープンな ネットワークだったため、急遽こちらのネットワーク配下でリーチャビリティーを 提供することになりました。 今回の会場は、情報工学科演習室で学生の計算機実習に使われている部屋です。 もちろん、空調も使えますので、 参加者はこれまでのイベントに比べて楽だったと思います。
前回も利用した「てんてん」という名前の中華料理屋のお弁当を頼みました。 前回、急に大量な数を注文して待たされたので、 1時間前に注文を入れる方法にしました。 当初9つで注文していたのが、あれよあれよと到着した方が注文することになり、 最終的に17個の注文になりました。 これがあちらの段取りをくずしたようで、1時間後に取りに行ってもまだできておらず、 店は殺気立っているしで、居たたまれない思いになりました。 今回も700円のおまかせ弁当だったのですが、土用の丑であったこともあり、 鰻が入っていました。
午後からは発表を行いました。 発表は発表できると手をあげた人は全員採用するという方針で行ったため、 以下の内容を見ても分かるようにかなりバラエティーのあるものになっています。 発表資料などはご本人から提供されたものはプログラムのページに 用意する予定です。
名古屋周辺のBUGであるNBUG [2] から5名の方々が駆け付けていただきました。 NBUGでは未公認プロジェクトながら、 XCAST6を利用してTV会議などを 毎週日曜日の夜から月曜日の早朝にかけてやっている メンバーがおられると言うことです。 NBUGでの公認を取りつける前に、今回の活動報告となりました。 発表はおおしま@☆猫さんです。 ちなみに、次の日は名古屋での月に一度の例会だと言うことですので、 ここで公認になったのかどうかは定かではありません。
ここで、飛び入りで濱嶋さん@NBUGがNetBSD/hpcmipsにかける熱い思いを 発表されました。 機械も無くなったことだし、みなさんも早めに手にいれて楽しみましょう。
発表時点ではうまくつながらなかったトンネル [3] も、他の人の発表中にうまくつながるようになったため、 会場の皆ではるか名古屋にある時計の秒針や、 ログを表示しており日記にアクセスすると更新されるXの画面を眺めました。 本来は対向を探していたのですが、 残念ながら今回は用意できませんでした。
寺本さん@K*BUGからは、前回に引き続きPostfixの利用法応用編といった 報告がありました。 私は資料を入手し損なったのですが、 PostfixでSMTP-AUTHを利用した認証を行う方法や、 Sophos AntiVirusをamavis経由で利用して ウイルスメール対策する方法などが紹介されました。 完全にプライベートなネットワークを構築し、 VMware上でサーバを動かし、実際にウイルスメールを送る実験などを 行っていただきました。 特に、ウイルスメール対策は月曜のFrethem騒ぎの後であったため、 多くの質問が寄せられていました。
藤田さん@奈良高専からは、ワンチップマイコンAVRを用いた 電子サイコロや(故障していましたが)LED電子温度計の作成に関して 発表がありました。 彼は、奈良高専からくり同好会でロボコンにも毎年のように参加している学生で、 電子工作はお手の物です。
今回、いろいろ感想を伺ったところ、 この発表があるので参加されたという方も何人かおられました。 また、参加者の中にいわゆる組み込み屋さんが多かったのにも驚きました。 AVRに関しては、桐山先生@鳥羽商船高専などと メーリングリストなどのコミュニティーを作成しようともくろんでいます。
本間先生@奈良高専によるコンピュータ環境のリカバリ/アップデートの実演です。 4.6.1Rが出たタイミングが厳しかったため、 今回は実際のアップグレード作業ではなく試しにやってみたというものです。 具体的にはPXEBOOTを利用して、 ネットワークブートするとFreeBSDのインストールが始まり、 最終的にdumpしたディスクイメージをNFSマウントし、 restoreすることで初期環境ができあがります。 その後、シェルスクリプトを利用して DHCPからMACアドレスベースで付加されたIPアドレスから 名前の逆引きを行い、 ホスト名とIPアドレスを設定する作業までを行います。 1台単独のリカバリで7分程度で終了します。
桐山先生@鳥羽商船高専によるSmartDoc [4] を利用した 統一的な教科書/Webページ/発表foilなどの作成の実際とTIPSに関する発表です。 ports committerである桐山先生らしく、 bsd.smartdoc.mkを利用してmake一発で必要なフォーマットが作成されるようになっています。 今回発表用に準備された原稿以外にも、 今号のBN-1の原稿なども表示しながら、 実践的な発表を行っておられました。
私の発表は、 奈良高専在職中に教科書/Webページ(/原稿/日記)作成に利用してきた DocBook/SGMLに関してのものです。 桐山先生の実践的な発表とは対照的に、概念的な発表でした。 DocBookに至るまでの文章フォーマット遍歴や、 利用するツールの説明などを簡単に行いました。
アルファオメガからイベントに多機能USキーボード12台に提供されました。 当初は、じゃんけんでもと思っていたのですが、 遠方の方は荷物になるからか、希望者がそれほど多くなかったため、 私を含めて全員ができました。
結局3回とも使っているピザ屋「サンプーペー」で懇親会を行いました。 今回は趣向を変えて、ピザだけではなくディナーメニューでやってみました。 分厚い子牛のローストビーフなども出てきたのには流石に驚きました。 19名の参加者は思い思いに、BSDの話や、 組み込みの話、はたまたXCAST6の話や 高専の計算機環境の話などに花を咲かせたようです。
今回も行く気満々な本間先生のお誘いにも関わらず、 2次回はありませんでした。 遠方から来られた方々も無事帰られたようで幹事としてはほっとしています。
自分の興味の赴くまま行っているイベントもとうとう3回になり、 3回とも参加されている顔見知りの人も増えた一方、 今回は新規の参加者も多く非常に楽しめました。 統一感のあるイベントではありませんが、 他BUGから「いい感じのイベントだ」といわれたので非常に嬉しかったです。 今回は、外部の人間になっているため、 本間先生には会場提供などで大変ご迷惑をお掛けしました。 私や本間先生の気力が続く限り、またやりたいなぁと思いますので、 皆さん是非御参加下さい。
最後になりましたが、暑い中当日参加されたすべての参加者に感謝致します。
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[3] | 当日SINETの名古屋方面でトラブルがあったという未確認情報もあります。 |
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