カテゴリ:グラフ作成 ●xgraph by 武藤武士 ・ ports名: /usr/ports/math/xgraph ・ package名: xgraph-11.3.2.20000910 ・ 起動コマンド: xgraph ●説明 xgraphはX11R3当時から存在するグラフ作成ソフトウエアです。まだこの自分にはXのアプリケーションであっても完全にGUIだけで操作するわけではありませんでした。データ入力はコマンドラインオプションでのファイル指定以外にも、標準入力からの入力も可能です。つまり、古き良き時代のフィルタでの利用も可能となっているという、おじさんにはたまらないソフトウエアです。著者は本職の実験などで、プログラムが出力したデータを即座にグラフにするために、シミュレーションプログラムとxgraphを、パイプでつないで利用するという方法を良く用いました。 完成原稿は別記事に説明されているGnuplotを利用して、体裁を整えるという方針で、結果を出していました [1]。また、特に日本語にこだわらなければxgraphでもそれないの結果を出力することが可能です。 ●インストール xgraphをパッケージやportからインストールします。 ●設定 特に必要な事前設定はありません。毎回同じ設定で利用したい場合は、 Xのリソース設定を.Xdefaultsや.Xresourcesに行う必要がありますが、設定できる項目はそれほど多くありません。 ●使用方法 ●●xgraphの基礎の基礎 xgraph は、x軸のデータとy軸のデータを列挙した以下のようなデータをグラフに表示するためのプログラムです。 リスト 1. 例題ファイル1:sample.dat ------------------------------ 10 132 20 235 30 300 40 432 ------------------------------ リスト1の例題を画面にグラフを表示するためには、 xgraph sample.dat のように入力します。表示されるグラフ 図1の通りです。 図1. ●●sample.datのxgraphによるグラフ ------------------------------ xgraph-example.tiff @ http://www.ux.mycom.co.jp/~mutoh/tmp/ ------------------------------ 複数のデータをグラフにする場合は、データとデータの間に空行をいれます。 リスト2のデータ(sample2.dat) をグラフにして見ます(図2)。 リスト2. 例題ファイル2:sample2.dat ------------------------------ 10 132 20 235 30 300 40 432 10 200 20 253 30 283 40 300 ------------------------------ 図2. ●●xgraph sample2.datの結果 ------------------------------ xgraph-sample2.tiff@ http://www.ux.mycom.co.jp/~mutoh/tmp/ ------------------------------ 3つ以上のデータでも必要に応じて空行をいれることで、グラフにすることが可能です。 ●●コマンドラインオプションによる振る舞いの変更 xgraph には様々なコマンドラインオプションがあります。これを利用することで、グラフにタイトルをつけたり、軸の文字を変えたり、対数軸でグラフを書いたりすることができます。 おもなコマンドラインオプションを表1に示します。コマンドラインオプションは xgraph -help で表示されます。 表1. xgraph の主なコマンドラインオプション ┌───────────────┬─────────────────────┐ │コマンドラインオプション │意味 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-t title │グラフの題名をtitleにします。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-<数字> set_name │数字番めのデータの名前をset_nameにします。│ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-p,-P │データのある所に点を表示します。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-lnx,-lny │それぞれ、x軸とy軸を対数表示します。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-x x_unit_name,-y y_unit_name │x軸とy軸のラベルを変更します。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-lx x1,x2,-ly y1,y2 │x軸、y軸の表示範囲を設定します。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-lw line_width │線の太さをline_widthに設定します。 │ ├───────────────┼─────────────────────┤ │-nl │データをつなぐ線を表示しません。 │ └───────────────┴─────────────────────┘ 例えば、sample2.datで、題名を「Important Data」とし、x軸が「seconds」でy軸が「value」、 0番めのデータは「good」で1番めのデータを「bad」として、データのある場所に点を表示するには以下のようにします。 -------------------------------------------------- % xgraph -t "Important Data" -x seconds -y value -0 good -1 bad -P sample2.dat -------------------------------------------------- 表示は図3の通りになります。 図3. コマンドラインオプション指定の効果 ------------------------------ xgraph-optitons.tiff@ http://www.ux.mycom.co.jp/~mutoh/tmp/ ------------------------------ ●●印刷の方法 印刷をするためには左上の方にある HardCopy ボタンをおします。すると図4のようなウインドウが現われます。 図4. ハードコピーウインドウ ------------------------------ xgraph-HardCopyWindws.tiff @ http://www.ux.mycom.co.jp/~mutoh/tmp/ ------------------------------ プリンタに印刷するためには、 Print ボタンを選び、 File or Device Name:に、 プリンタ名を設定します。 最後に Ok ボタンを選ぶと印刷が行われます。 脚注) [1] もちろん、結果が出ないことも多かったのですが。